愛知医科大学 入試の出題傾向分析

英語の傾向分析

英語の傾向分析
毎年若干の変化が見られるが、近年出題傾向に大きな変化はない。

文法語法問題は、難問はなく基礎的なものから標準くらいの問題が中心だが、語彙力が必要とされる問題がけっこう多い。文法語法の知識は幅広く身につけておきたい。短文完成、整序英作文は例年と変わらず出題されている。短文完成は会話文形式にも慣れておきたいところ。整序英作文は長文問題の小問でも出題されるのでしっかりと対策をしておこう。

長文の内容は、以前は医学系も含めさまざまなテーマの英文が出題されていたが、最近は医学関連や身体のメカニズムを扱ったものなど医学系の題材へとシフトしてきている。               

長文問題では、文脈から空所に入る単語を推測させる問題であったり、英語で書かれた説明文が表す単語を答えさせたりと、語彙・語法を問う問題が多いのが特徴である。内容真偽等の長文の内容を問う問題は出題されるものの、頻度は低く例年1問程度である。総合問題形式ではあるものの空所補充の問題が多いので、文章を丁寧に読み込んでいく読解力が必要とされる。

ここがポイント!
  1. 正確な文法知識とその運用
  2. “アウトプットできる ”語彙力の増強
  3. 文脈からの語彙の推測力

数学の傾向分析

数学の傾向分析
 試験時間は80分(平成28年度(2016年度)入試から、試験時間をそれまでの100分から20分短縮)で全問記述形式である。解答用紙はなく問題用紙に直接書き込む形式になっている。解答スペースはそれほど広くはないので、答案をコンパクトにまとめて書く必要がある。試験範囲は数学Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ,A,B(ベクトル・数列)。新課程入試実質1年目となる2016年度入試において、今まで頻出であった、極限、積分、ベクトル、確率からの出題がなく、代わりに新課程で新たに導入された複素数平面からの出題があった。今後も出題分野等の変更には注意が必要である。ここ近年、問題の難易度が上昇する傾向にあり、高度なテクニックや思考力を要する問題を出題する年もあったが、基本から標準的な問題を出題することが多いので、各単元の典型かつ重要問題を迅速かつ正確に解けるよう練習を積んでおきたい。

 公表されている合格最低点から推察すると、数学での最低点は50点ぐらいではないかと思われる。ただし、本学では問題の難易度の変化が比較的大きく、年によっては60%以上必要なときもあるので、注意が必要である。

ここがポイント
  1. 微分法・積分法、ベクトル、確率が頻出
  2. 要点をまとめた答案作成が大切
  3. 要思考型の問題も出題されるが、標準問題を如何に解ききるかが鍵

化学の傾向分析

化学の傾向分析
問題数は、例年大問4題となっている。試験時間は理科2科目で120分(1科目60分)であり、問題量に対して適正な時間と言えるだろう。配点は100点で、英語・数学の150点より少ない。標準的な問題がほとんどだが、文章の長い設問が多く読解力を必要とするのが大きな特徴と言えるだろう。しかし、きちんと文章を読み取れれば解法のヒントが満載の問題とも言えるので、是非文章読み取り能力を身につけたい。設問1と2は、無機分野中心の問題と理論分野中心の問題が出題されており、設問3は有機推定問題、設問4は高分子化合物の問題が出題されている。出題パターンが決まっているので対応しやすいように見えるが、一つの題材に深く聞いてくる設問が多いため、難易度としては決して低くない。無機分野では特定の元素の性質が出題されることが多い。理論分野では「化学平衡・電離平衡」からの出題が特に多い。有機分野では「エステルの合成・加水分解」、「アミノ酸・タンパク質」から多く出題されている。

ここがポイント
  1. 無機分野は元素の性質の理解が必須
  2. 化学平衡・電離平衡の完全理解
  3. 構造推定と天然高分子が攻略の鍵

物理の傾向分析

2015年度まで力学・電磁気・波動の大問3題構成であったが、新課程となった2016年度より力学・電磁気・波動・原子の4題構成となった。なお、熱力学は2001年度以降出題されていない。難易度としては標準的な問題が多いが、小問数が非常に多く各分野ごとにおける問題数の偏りはほとんどない。また、どの分野においても単元内の幅広い項目から出題されている。
 小問の内容としては、記述問題だけでなく、空所補充問題、図や語句をえらぶ選択問題も出題されている。小問の中には基本的な内容の問題も多く含まれているが、座標軸の向き、原点の位置など細かな情報を本文から読み取らなくては正解できない問題も多く油断できない。ミスなく確実に解いていくためには本文内の情報を素早く的確に読み取るトレーニングを重ねることが大切である。さらに全問を解こうとすると見直しの時間はほとんどないため、計算に時間がかかる問題は飛ばす判断力も必要となる。

ここがポイント
  1. 力学、波動、電磁気の3題が均等に出題される。
  2. 基本から標準レベルの問題 の出題が多い。
  3. ミスなく、迅速に解く必要がある。

生物の傾向分析

例年、大問4題で構成されている。2013年度から小問集合が出題されるようになった。小問集合は看護学部では2011年度から出題されているので、対策として看護学部の過去問を解くのも有効だと考えられる。なお、看護学部の過去問は志望者には無償で提供されるので、入手を希望の場合は大学に問い合わせることを推奨する。
計算問題が多いのも、特徴である。特に、呼吸、光合成、腎臓の分野から計算問題が出題されることは多い。レベルもやや高く、「好気呼吸と嫌気呼吸の複合」+「呼吸商」のように、様々な知識を複合させて解く問題が目立つ。ただ公式を丸暗記するのではなく、現象と結びつけて理解しておく必要がある。
記述問題では、字数制限のある出題は見受けられない。ただ解答欄が小さめなので、簡潔にまとめる必要がある。書かなければならない部分、削ってもいい部分の判断が的確にできなければならない。
分野別の出題を見ると、タンパク質・遺伝子、同化・異化の分野からの出題が多い。反面、系統・進化、生態系からの出題は殆どない。

ここがポイント
  1. 記述は字数制限がないが、解答欄が小さめなので簡潔にまとめる必要がある。
  2. 計算問題の攻略には、「何故その式になるのか」の理解が必要。
  3. タンパク質・遺伝子、同化・異化の分野は頻出。

小論文の傾向分析

小論文の傾向分析
試験時間は60分。出題は一題のみ。2010年度以前は課題文読解型の出題が中心で、文字数制限は800字以内であった。ところが2011年度以降は問題形式が大きく変わり、文字数も600字以内に変更された。ここ数年は、「自分の中のもう一人の自分」など、テーマのみが与えられる場合もあれば、写真から起承転結のある1つの物語を作成させる場合もあるなど、年度によっても、また同じ年度の1日目と2日目とでもスタイルが異なっている。
そのため、現時点で今後の出題傾向を予測することは難しい。いずれにしても、じっくり考える力というよりは直感的・瞬間的な思考力を測ろうとする意図が感じられる。限られた時間内でいかに論理的に考え、それを文章として表現できるかがカギになる。

ここがポイント
  1. 問題形式はいまだ流動的
  2. 直感的な思考力が要求される
  3. 日頃の思考トレーニングが大切